近視のお子さまのメガネ選び:フィット感、安全性、レンズの選択肢
The CathayとJelita Mallで行っているシンガポールの子どもの近視抑制の一環としてお届けしています。

最終確認・更新日:2026年9月30日
お子さまのメガネ選びは、見た目の良いフレームを見つけるだけではありません。度数ははっきりと見えるものである必要があり、フレームは快適かつしっかりとフィットし、レンズはお子さまの見え方のニーズと日々の活動に適したものであるべきです。
近視のお子さまの場合は、もう一つ大切な検討事項があります。そのメガネは遠くのぼやけた見え方を矯正するためだけのものなのか、それとも近視の進行を抑える必要もあるのか、という点です。
この2つは同じではありません。通常の度付きメガネははっきりした視界を提供しますが、専用に設計された近視抑制用メガネレンズは、視力を矯正すると同時に、子どもの近視の進行を抑えることを目的としています。
このガイドでは、度数やレンズの種類から、フレームのフィット感、快適さ、耐久性、近視管理まで、近視のお子さまのメガネを選ぶ際に保護者の方が考えておきたいポイントをご説明します。
まずは最新の眼の検査から
フレームを選ぶ前に、正確で最新の度数を把握することから始めましょう。お子さまの目は成長とともに変化することがあり、メガネは以前の度数ではなく、現在お子さまに必要なものに基づいて作るべきです。
眼の検査では、視力表のいちばん小さな文字が読めるかどうか以上のことを評価できます。お子さまのニーズに応じて、検眼士(オプトメトリスト)は目の健康状態、両眼視機能、ピント調節、度数の履歴、そして近視が進行している兆候がないかなども確認します。
お子さまが最近検査を受けていない場合は、EMME Visioncareの総合的な眼の検査とアイケアサービスについて詳しくご覧ください。
通常のメガネと近視抑制用メガネは同じではありません
これは、近視のお子さまを持つ保護者の方にとって最も重要な違いの一つです。
通常の単焦点メガネ
従来の単焦点レンズは、遠くの像を網膜上にはっきりと結ぶように処方されます。近視によるぼやけを矯正し、お子さまが教室の黒板を見たり、離れた場所の人の顔を認識したり、日常の活動により快適に参加したりできるようにします。
ただし、はっきり見えるようにすることが、必ずしも近視そのものの進行を抑えるように設計されていることを意味するわけではありません。
近視抑制用メガネレンズ
近視抑制用メガネレンズは、お子さまの遠用度数を矯正しながら、網膜全体での光の焦点の結び方に影響を与えることを目的とした追加の光学設計を取り入れています。最新の設計は、通常の単焦点レンズと比較して、近視の進行速度や眼軸の伸長を抑える効果について研究されています。
目的は近視を治すことや、度数の変化が止まることを保証することではありません。あくまで、時間をかけて進行を緩やかにすることが目標です。
EMMEでは、HOYA MiYOSMART近視抑制レンズやEssilor Stellest 2.0近視抑制レンズなどのメガネレンズの選択肢についてご案内しています。適切な選択肢は、お子さま一人ひとりの度数、進行状況、目の測定値、ライフスタイル、臨床所見に応じて選ぶべきです。
近視のお子さま全員に近視抑制用メガネが必要ですか?
必ずしもそうではありません。
近視管理は一人ひとりに合わせて行うべきものです。最近近視になったばかりのお子さま、度数が急速に変化している年少のお子さま、比較的近視が安定している10代後半のお子さまでは、それぞれ必要なものが異なる場合があります。
検眼士は、お子さまの年齢、現在の度数、これまでの度数の変化、近視の家族歴、見る作業の負担、ライフスタイル、目の成長の測定値などの要素を考慮することがあります。
子どもの近視管理には、エビデンスに基づいたさまざまなアプローチもあります。適性に応じて、近視抑制用メガネレンズ、特殊なソフトコンタクトレンズ、オルソケラトロジー(Ortho-K)、または適切な臨床経路を通じて処方・管理されるアトロピンなどが含まれます。
幅広い選択肢については子どもの近視抑制のページをご覧いただくか、近視抑制治療の効果に関するガイドで各アプローチの捉え方をご確認ください。
フレームのフィット感は大切です — 特に子どもの場合
見た目は良くても、いつも鼻からずり落ちてしまうフレームは、良い選択とは言えないでしょう。
子どもは学校やスポーツ、遊びの中でよく動きます。また、顔のバランスも大人とは異なります。子ども向けの適切なフレームは、鼻、こめかみ、耳の後ろに過度な圧力をかけずに安定している必要があります。
特殊なメガネレンズを処方する場合、フレームのフィット感は特に重要です。レンズの設計に応じて、お子さまの目に対するレンズの位置を正確に測定する必要があるためです。
ブリッジ(鼻あて部分)のフィットを確認する
小さなお子さまは、大人に比べて鼻筋が低い、またはまだ発達途中であることがよくあります。フレームが鼻筋に正しく乗っていないと、何度も鼻からずり落ちてしまうことがあります。
そうなると、お子さまはレンズの意図された部分を通して見るのではなく、レンズの上から覗いてしまうことがあります。また、常にずれているとメガネが不快になり、日常的にかけることを嫌がる原因にもなります。
そのため、フレームは表示サイズだけで選ぶのではなく、一人ひとりに合わせて確認するべきです。
テンプルの長さを確認する
テンプルとは、耳の方へ伸びて耳の後ろにかかるフレームのつるの部分です。きつすぎず緩すぎず、しっかり固定される十分な長さが必要です。
年少のお子さまや、活動中にメガネがずれやすいお子さまには、適切に調整した耳かけ(イヤーフック)やメガネバンドがフレームを安定させるのに役立つ場合があります。
必要に応じてバネ丁番も検討する
子どもはいつも丁寧にメガネを外すとは限りません。バネ丁番はテンプルが通常の開き位置より外側にしなるため、日々の扱いに対して壊れにくいフレームになる場合があります。
すべてのお子さまに必須というわけではありませんが、フレームを比較する際には耐久性や調整のしやすさも考慮する価値があります。
大きなフレームを選ぶ前に度数を考慮する
お子さまの度数によって、どのフレームの形や大きさが実用的かが変わることがあります。
近視の度数が強い場合、非常に大きなフレームではレンズの縁が厚く重くなることがあります。小さめで中心がよく合ったフレームは、不必要なレンズの厚みや重さを抑えるのに役立つ場合がありますが、最終的な仕上がりは度数、レンズ素材、屈折率、フレームのデザインによっても左右されます。
これは、近視のお子さま全員がとても小さなフレームを選ぶ必要があるという意味ではありません。見た目、快適さ、光学性能、そして処方されたレンズの要件の間で、適切なバランスを見つけることが目的です。
近視抑制用メガネレンズを検討している場合は特に、先にフレームを購入して後から特殊なレンズを合わせようとするのではなく、レンズとフレームを一緒に選ぶことが有効です。
お子さまが喜んでかけられるフレームを選ぶ
臨床的な適性も大切ですが、お子さま自身の意見も同じくらい大切です。
技術的に優れたメガネでも、お子さまがかけるのを嫌がれば、その価値は限られてしまいます。初めてメガネをかけるとき、特に学校では、お子さまが人目を気にすることがあります。
フレーム選びにお子さまも参加させることで、受け入れやすくなることがあります。最終的なフレームがきちんとフィットし、度数にも適していれば、色、形、スタイルはどれもお子さまにとって大切な要素になり得ます。
特に近視抑制用メガネでは、処方どおりに継続してかけることが治療の重要な一部です。そのため、光学設計と合わせて、快適さ、安定性、そしてお子さまが進んでかけたいと思えるかどうかも考慮すべきです。
プラスチックフレームとメタルフレーム、どちらが良い?
プラスチックフレームもメタルフレームも、どちらもお子さまに適している場合があります。すべての人にとって最適な素材は一つではありません。
選択は、お子さまの顔の形、度数、快適さ、活動量、そして個々のフレームの構造によって異なります。小さな鼻にも快適にフィットするプラスチックフレームもあれば、鼻パッドで細かく調整しやすいメタルフレームもあります。
以前に特定のフレーム素材で肌のかぶれなどがあった場合は、適切な素材を検討できるよう、検眼士またはオプティシャンにお伝えください。
子どもに適したレンズ素材は?
子ども用のレンズは、光学性能、重さ、耐久性、安全性のバランスが取れているべきです。
ポリカーボネートなどの耐衝撃性に優れたレンズ素材は、特に活発なお子さまのメガネによく検討されます。最適な素材は、お子さまの度数や使用するメガネレンズの種類によっても異なる場合があります。
傷のつきにくさも実用的な検討ポイントです。子どものメガネは机に置かれたり、学校のかばんに放り込まれたり、大人のメガネほど丁寧に扱われないことがあるため、レンズコーティングと良いお手入れ習慣が使用期間を延ばすのに役立ちます。
検眼士やオプティシャンが、度数、フレーム、メガネの使い方を考慮したうえでレンズ素材をおすすめします。
普段使いのメガネはスポーツ用の目の保護具とは違います
お子さまが球技など、目の周りに衝撃を受ける可能性が高い活動を定期的に行っている場合、普段使いのメガネでは、適切にフィットさせたスポーツ用アイウェアと同等の保護は得られないことがあります。
スポーツ用アイウェアは活動内容に合わせて選び、動いている間もずれないようしっかりとフィットさせるべきです。
お子さまが競技スポーツや衝撃の大きいスポーツをしている場合は、普段使いのフレームがあらゆる場面に適していると決めつけず、メガネを選ぶ際に活動内容についてご相談ください。
予備のメガネは必要?
特に一日中メガネに頼っているお子さまや度数が強いお子さまには、予備のメガネがあると便利です。
遊んでいる間にフレームが壊れたり、レンズに傷がついたり、時にはメガネをなくしてしまうこともあります。使える予備があれば、メインのメガネを修理・交換している間も、お子さまがはっきり見えないまま過ごさずに済みます。
古いメガネを予備として使う場合は、度数がまだおおむね合っているかを確認してください。お子さまの近視が大きく変化している場合、古いメガネはもう適切でないことがあります。
目を「守る」ためにわざと弱いメガネを選ばないでください
保護者の方の中には、弱めの度数のメガネを与えれば、目がメガネに頼らなくなったり、近視が進まなくなったりするのではないかと考える方もいらっしゃいます。
お子さまの近視を意図的に低矯正にすることは、確立された近視抑制治療ではありません。矯正度数は、お子さまの遠くの見え方をわざとぼやけたままにするのではなく、適切な眼の検査に基づいて決めるべきです。
お子さまの度数が上がり続けていることが心配な場合、より有益な問いは、近視が進行しているかどうか、そしてエビデンスに基づいた近視抑制の方法を検討すべきかどうかです。
保護者が近視の評価を検討すべきタイミングは?
お子さまの度数が時間とともに近視の方向へ強くなっている場合、特に年齢が低い場合は、そのたびに単に度の強いメガネに替えるのではなく、進行状況を評価することが有益な場合があります。
EMME Visioncareでは、近視の評価を受けるすべてのお子さまの眼軸長を測定しています。眼軸長は目の長さを測るもので、メガネの度数だけでは得られない目の成長に関する追加の情報を提供します。
この測定値は、年齢、屈折異常、これまでの進行状況、目の健康状態、その他の臨床所見などの要素とあわせて解釈されます。眼軸長の数値だけで、お子さまに治療が必要かどうかが決まるわけではありません。
経過観察の目的は、お子さまの近視が時間とともにどのように変化しているかを把握し、現在の管理方法が引き続き適切かどうかを判断することです。
適切なメガネ選びは見た目だけではありません
近視のお子さまにとって良いメガネとは、はっきり見えて、しっかりフィットし、快適で、日常生活で実用的なものであるべきです。
しかし保護者の方は、そのレンズが単に近視を矯正するためのものなのか、それとも近視の進行を抑える戦略の一環として処方されたものなのかも理解しておくべきです。
お子さまの度数が上がってきている場合は、次のメガネのことだけを考えるのではなく、進行状況について相談することをご検討ください。一人ひとりに合わせた近視の評価により、積極的な近視抑制が適切かどうか、そしてお子さまの目とライフスタイルに最も合う選択肢はどれかを判断するのに役立ちます。
参考文献
- Flitcroft I, Bullimore MA, Gifford KL, et al. Myopia Correction, Myopia Control and Myopia Management: Definitions and Recommended Usage. Investigative Ophthalmology & Visual Science. 2025;66(6):41.
- Bullimore MA, Saunders KJ, Baraas RC, et al. IMI—Interventions for Controlling Myopia Onset and Progression 2025. Investigative Ophthalmology & Visual Science. 2025;66(12):39.
- Bao J, Huang Y, Li X, et al. Spectacle Lenses With Aspherical Lenslets for Myopia Control vs Single-Vision Spectacle Lenses: A Randomized Clinical Trial. JAMA Ophthalmology. 2022;140(5):472–478.